ある日の日曜日の朝、休みにも関わらず工場を開けていただいたペガサスオートに、チーム員全員がそろって集合したのだが、こともあろうに創設者がRS125のタンクを自宅に置き忘れてしまったっため、一人自宅へと取りに帰ることになっ
たのである。カウルのカラーに関しては前日までに『一言でいえば鮮やかなピンク色』なのだが、ちょっと濃いめの紫色の混じったようなピンク色にしようということになっていた。創設者が自宅へタンクを取りに行っている間、ペガサスオートの田中社長が色の調合をしてくれるというので、あとは一心同体少女隊（古いねぇ～笑）、意思疎通のとれたみんなに任せれば安心だ。ということで創設者は一人トランポに乗り、ヘビメタをガンガンかけながら（実は創設者はヘビメタ好きだった・・・笑）その場を去ったのであった。
その約1時間半後、出て行った時と同様、ヘビメタをガンガンかけながら（笑）創設者は戻ってきたのだが、そこで見た
ものは素晴らしく綺麗に塗装された一つの燃料タンクだった・・・色を除いては・・・（笑）。まぁ、みんなが決めたのだから全然異論はないのだが、想像していた色とはずいぶんとかけ離れていたため、創設者は目が点になってしまったのだ。
念のためにみんなに聞いてみようと思い、
「こ、このカラーに決まったのかな・・・・な…」と聞いてみたところ、
「ん～・・・この色がいいんじゃないかと支倉がいうから・・・」と戸口さん。
「えぇ～、戸口さんがこの色でイイって言ったじゃないですか・・・」と、支倉さん。と、何となく責任のなすりあいに見えたのだが、たっぷりと色の調合は出来上がっていた・・・。
「ちょっと白が多いような気がするんだけど・・・ま、まぁ、いいやね・・・はははは・・・」ということになり、結局表向きは支倉さんがこの素晴らしく美しいババ色ピンクを、魂S.Pのチームカラーにした張本人と
いうことになったのである（笑・・・でもよく考えると戸口さんのような気がするんだよな・・・笑）。
しかし、すべてを塗装し終えようとしていた頃、工場内をうろうろしていた創設者の目にとまったものは・・・。
とある棚に並べてあった綺麗な粉が入った瓶だったのである。
「おぉ～っ！戸口さん！これなんですかぁ～!?すっげぇ～綺麗な粉がいっぱいあるぞぉ～！」塗装のことをよく知らない創設者は戸口さんにそう聞いたのだった。
「あ～、これね、ラメだよラメ。」「ラメぇ？あ、トラックとかカスタムカーに使うやつですね！おぉ～！い～じゃないすかっ！どうやって使うんですかね!?」「ん～、わからん・・・つ～よりどうすんのこれを？」「え？使うんですよ・・・魂S.Pカラーに！」心なしかババ色ピンクに納得していなかった創設者は、この際人より目立つ色にしてしまおう、と思ったのである（笑）。
「でもさぁ、このラメすっげぇ～高いらしいよ・・・」「そこを戸口さんなんとかお願いしてくださいよぉ～」と無理やりペガサスオートの田中社長に使わせてもらえるようお願いさせたのであった。
そこにやってきたペガサスオートの田中社長は、ラメやパールの事や使い方などを色々教えてくれたのだったが、はっきり言ってちんぷんかんぷんだった（笑）。
とにかく、吹き付けるだけならできるようだ、ということだけはわかったので、とにかくキラキラした粉（笑）を吹き付けるようにお願いしたのだった。
というわけで、93シーズンのカラーはババ色ピンクベースにレッドラメを散りばめゴールドパールでコート（あっ、これやり
すぎ・・・笑）、94シーズンはブルーラメにパール（これもばっかだねぇ～笑）、95シーズンはやっと落ち着いてババ色ピン
クにブルーラメ（全然落ちついてねぇ～じゃね～か！）になったのである。
まぁ、それでも近くまで来てよ～く見ないとわからない程度だから、わからない人はわからないって感じだった。
それ以後、魂S.Pのカラーと言えばババ色ピンクがお決まりとなったのである。
